紀伊半島・伊勢源流彩3

紀伊半島・伊勢源流彩3
そんな伊勢の渓流群なので北部、南部では随分違った渓相だ。やはり魅力は南部になる。蓮川も奥香肌湖ダムが完成してからは、源流部が対象だ。香肌峡は以前からあった湯治場の雰囲気のある香肌荘も利用できなくなり、昔の面影はないが。現在は高級なリゾート温泉ホテルスメールがある。蓮川も源流は滝だらけ。支流には沢登りで有名な谿が多い。実はある支流に尺アマゴが群遊していた渓があり通った。尺が二本一回だけ釣れたが、鼻の尖った番いの尺二寸アマゴだ。朱点は小さくあるが、パーマークは伸びていた。少しミストグレーの掛かった素晴らしいアマゴだった。はじめは雨の後しかアタリすらない渓で、魚がいるか不明だった。ある年の夏、渇水覚悟で、その渓の魚止に辿り着いた。でるなられ以来行ってない思い出の渓だ。そういえば奥香肌湖で釣り人を見掛けた事は殆ど無い。たまに鯉のぶっ込みみたいな釣り方の人を見る位で、ルアーフライやバス釣りは見た事が無い。紀伊半島には、バス釣りで有名な七色ダムや池原ダムがあるがあまりの違いだ。奥地には大和谷があり一番通った。水量がある時はかなり奥から入るが、普段は車道沿いの下流でもよい。この渓はアマゴでイワナ(キリクチ)は居ない。伊勢の源流は、海上の影響か南部ほど深く渓が侵食されている。伊勢湾側はそうでもない。鈴鹿をはじめ短距離の中小渓流群が多い。伊勢南部や雲出川源流にはキリクチがいてもよさそうな渓もあるが、夏期の水温上昇で生息は厳しいか?。広い紀伊半島でもイワナの生息地は紀伊半島のほぼ中央部の北限に近い、僅かな地域に生息している。希少な関東や東北とは別種のイワナだ。迷岳が、いつもダム湖を見つめるようにたっていた。



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