【匯想烈伝】回夢幻想渓流・日本渓流JP翠渓会 続・甲州の渓流【再

【匯想烈伝】回夢幻想渓流・日本渓流JP翠渓会 続・甲州の渓流【再回想】1


甲斐の国は南アルプスや東アルプス、八ヶ岳などに囲まれた一大渓流王国だ。鮎の川で有名な富士川水系が中心で、更に早川、釜無川笛吹川甲州路の渓流の中心河川に別れる。渓流釣り場として名高い河川も多いが目立たない、穴場の川も沢山ある。甲府盆地は寒暖の差も大きい土地柄だ。風土、地形的な関係から甲斐の渓流には特徴がある。やはり盆地の侠小部や、扇状地では荒れた印象の河川が多い。武田信玄が築いた信玄堤は暴れ川の御大使川を堰とした訳だが、南アルプス前衛の山々から一気に扇状地地形に押し出された典型的な渓流だ。当然、富士川下流には大量の土砂が流れ込んでいる。早川もその名からも昔はかなりの暴れ川だった。甲府盆地は南部は峡谷になり、絞り混んだような形にる。銀杏の葉の様な形だ。御坂連山からの川も扇状地に押し出すように河原を露呈している。下流は荒れた感じでも上流部には好渓もある。山肌の荒れていない地域ならまだ、いい渓相の川もある。そんな山梨の渓で通った川に早川水系がある。本流には奈良田湖や堰堤、発電所などが釣り場を分断しているが、昔の本には早川渓谷の名前が散見される大渓谷だった。息を飲む絶景の夜叉神峠の奥に聳える、白根山。広河原はその山麓で、北岳に向かう登山者で賑わっていた。


翠月



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