【匯想烈伝】回夢幻想渓流・日本渓流JP翠渓会静岡の渓流【回想】駿

suikei2006-04-26

【匯想烈伝】回夢幻想渓流・日本渓流JP翠渓会静岡の渓流【回想】駿河大井川1


渓流マンは単独行が多い。仲間がいて安全な釣りができるのもいいが、全ての渓流マンがそれを望んでいる訳ではない。私も単独行を楽しむ方だが、危険と常に隣合わせの渓流釣りでは安全が確実ということは無い。そんな単独行が多かった静岡の渓流だが特に安倍奥や奥大井には興味津々であった。東京からだと車で3〜4時間程度一泊二日の釣旅だ。今ではR362も便利になったが当時はまだ未舗装やカーブの連続で千頭まではだいぶかかった。千頭周辺の渓流もよいが、少しくだった榛原川、山犬段(国有林)からの大間川源流などの釣場は特に気に入って通った。春先はまだ寒い。関東の人間にとっては静岡は伊豆のイメージで温暖な気候と考えがちだが、ある意味南アルプスの麓に位置する訳で南向きと言っても水温が特別高い訳ではない。駿河の渓流同様遠州の渓流奥地も同じだ。 ある年、3/3早春の下西出に入渓した。その年は暖冬という事だったが奥黒法師にはまだ雪が見える。風はないが空気が冷たい。山犬段は小屋が新築され快適になった。登山帳に釣りに来たことを記載、今年はまだ記載がない。釣り人も来てないか?ゲートからは今では板取沢付近まで遠伸されているが蕎麦粒林道を進む。通常カナギ沢にからむ山道を下るが、上西出に行く人はいいが下西出なら手前の唐沢をくだる。最後はロープだが帰りに使うならカナギ沢の登りよりは楽だ。そこからはゆっくり三番滝まで釣る。滝は好ポイントだがアタリはない。大物が付いていてもおかしくない。中間の底が黒い深淵で粘る。ごついあたりで釣れたのは28センチの雄アマゴだった。たいした抵抗もなく釣れた。写真を取る。さびは無く綺麗だ。去年産卵に関わったのだろう、オビレは切れている。魚体に触らずに針を外し放してやる。まだ早いか?餌もまだ獲ってないだろう少し痩せているが背張りは菱形だ。よく魚を手で持ち上げてどうだ!と言わんばかりの写真を見るが私は反対だ。勿論釣らなければよいが、放すならできるだけ空気に触れないうちに針だけ外しそっと放すのがよい。人間の体温だけで魚は死ぬ。鮮度を保つ為絞める人もいるが一つの保存法としてはよい。持ち帰るのは最低数にしたい。固体数の減少は種の存続に関わる。渓の恵みは有り難くいただくが、乱獲はしたくはない。密漁をしたり数の釣り自慢の為に魚を傷つけたくはない。渓魚の保存は各釣り人次第。

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続・奥多摩の渓流【再回想】


奥多摩の小川谷へは幾度となく通った。今は、賀廊谷(カロー谷)の出合いからは車両は入れないが、当時は滝上谷を巻き小川谷林道で終点まで入れた。現在は更に伸びて出れば袋谷から解放され、細久保谷から上がってくる林道と結ばれ、将来は舗装計画もあるようだ。小川谷は、下流の倉沢や川苔谷よりも規模が大きく、支流も多い。今でこそ荒れてしまい平坦になってしまったが、当時は素晴らしい渓相が残っていた。しかしその後、林道延伸工事の影響と台風や相次ぐ出水で土砂が出て淵も埋まった。小川谷の源流は、秩父山地浦山川水系と尾根を隔てる、酉谷山(天目山)付近の水域を源とし、平行状に各支流を従え、堂々の流れで鍾乳洞の先の大滝を形成して流れていた。支流には本流筋の酉谷、悪谷、滝谷、滝上谷などがあるが、滝上谷には50Mは有りそうな滝上大滝が有る。大滝の下流はガレが多く林道工事の直撃を一番受けた谷だろう。小川谷源流三つ又は林道工事の影響は無く、翠の美しい川苔が付き、翠の回廊と清麗な流れに囲まれて、最も奥多摩らしい渓相をしていた。美しい翠淵や木の香がする、翠渓回廊楽園があった。渓は自然のままがよいな…。そう思える谿の一つだった。周辺には良い渓が沢山ある。大雲取谷、小雲取谷、唐松谷、長沢谷、孫惣谷…。懐かしい谿ばかりだ。ある年の四月に入渓した。買ったばかりのダンロップツーリングテントを小川谷三ツ又に張り、翌日に備えた。朝、四時寒さで目覚めた。四月半ばだというのにシュラフでも寒かった。五時すぎにカップラーメンで体を暖めてから、入渓した。悪谷も滝谷も小滝が続いては小さな落ち込みで、イワナが釣れた。型は8寸程度で尺イワナは出なかった。今度こそは!と上流を目指すのだが、なかなか釣れない。数はかなりいたが、今はどうだろう?当時でも体長制限ギリギリの魚を根こそぎ持ちかえる輩もいた。名前が付いている訳でもなく、個人所有の谷でもない…。所定の入漁料を払えば何をしてもよいのか?奥多摩は首都圏から近く、初心者の釣り人も多い。ヤマメやイワナを知らない人さえいる。人が多い分そういう輩が多いのも奥多摩だ。「奥多摩は釣れない!」という人や「いい思いをした事がない!」ともよく聞く。時代は違うが私が通った頃はよく釣れたし、秩父通いが始まるまでは道場的存在の奥多摩の谿だった。そっとしておきたいが?これから釣る人も楽しめるような奥多摩になってほしい。



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